福島県のタクシードライバー求人

福島県には、法人タクシー事業者が149社、法人タクシー車両が2316台、個人タクシー車両が60台あります。福島県は東北6県の中では宮城県に次いで2番目に人口の多い県で、法人タクシー事業者数も宮城県についで2番目に多いのですが、法人タクシー車両数では宮城県、青森県に次いで3番目、個人タクシー車両数では東北6県の中で秋田県と並んで最下位となります。

福島県でタクシー利用の多いスポットの一つとして、人気の観光スポット大内宿が挙げられます。大内宿は最寄りの駅から5kmほど離れていますが、バスは1時間に1本程度しかなく、タクシーを利用する観光客が多く見られます。また駅との往復だけではなく、周辺の観光スポットを定額で回ってくれる観光タクシーもあり、こちらも安心して利用出来る移動手段として人気となっています。

他には、スパリゾートハワイアンズやあぶくま洞、五色沼、猪苗代湖、野口英世記念館、いわきマリンタワーなどのスポットもタクシーが便利な交通手段として多く利用されます。

福島県内の主要な駅としては、福島駅、郡山駅、いわき駅、会津若松駅が挙げられます。駅から目的地に向かう手段として本数の少ないバスよりもタクシーが選択される場合も多く、大きな駅の前には多くのタクシーが客待ちしている姿を見ることが出来ます。

福島県は土地が広大で、多くの観光地や企業・工場があります。鉄道やバスでカバーできないエリアも多く、県外からの来訪者や車を持たない地元の人にとってタクシーは不可欠な交通手段です。県外からの来訪者はレンタカーを選択する場合もありますが、やはり道に慣れた地元のドライバーに任せた方が安心であるとか、冬期の会津地方では雪道を自分で運転するのは心配という理由からタクシーが選ばれることも多いです。そのような環境からタクシー会社の数は多いです。福島市や郡山市、いわき市といった大都市の中心部や繁華街では流し営業も見られますが、郊外・地方に行くと流し営業はまずありません。駅前や専用乗り場での待機（付け待ち）か無線配車が一般的となります。

会津地方のタクシーのドライバーには、冬期間の雪道の運転スキルが求められます。湿気が多く重い雪で滑りやすく、気温の下がる朝晩は凍結します。ただし除雪体制も充実していますので、常識的な運転技術を持っていればすぐに慣れます。さほど問題にはならないでしょう。浜通りは2011年の東日本大震災と福島第二原発の放射能漏れ事故で甚大なダメージを受け、長期間立入禁止となったエリアでは多くのタクシードライバーが土地を離れてしまいました。復興が進むにつれ多くの人々が県外から浜通りを訪れ、再びタクシーを利用することが見込まれます。これからタクシードライバーの需要は増えるでしょう。実際、福島県のタクシードライバーの求人は東北地方では宮城県に次いで2番目の多さとなっています。タクシードライバーに転職を考えている方にとっては自分の希望する時間帯・待遇の求人が見つけやすい環境であるといえるでしょう。

福島県のタクシードライバー（運転手）の平均月間給与は242,800円、賞与を含めた平均年収は2,943,600円となっています。東北地方のタクシードライバーの給与は全国的に見ると低い水準ですが、それでも福島県は山形県に次いで東北では2番目の高さとなっています。
※ (一社)全国ハイヤー・タクシー連合会の調査による

福島県は東北地方への入り口として古くからの交通の要所であり、福島市、郡山市、会津若松市といった都市を中心に各方面に鉄道・幹線道路が伸びています。中通りには東京と東北を結ぶ東北新幹線・東北本線という大動脈の鉄道路線が走っており、郡山市から福島市など中通り間の移動には鉄道が使われる場合も多いです。また浜通りにも常磐線という南北に延びる幹線があり、東京や仙台へ向かう特急列車があります。しかし東西方面、例えば浜通りから中通りへの移動は鉄道路線が少なく、本数も1時間に一本程度のローカル線で、普通列車しかないため時間がかかり鉄道を使うのは一般的ではありません。そのかわりに高速道路網は発達しており、都市間の高速バスも充実しており、多くの利用客があります。

一般道はバイパスなどの整備が進み走りやすくなっています。鉄道でカバー出来ないエリアは基本的に路線バスがカバーしていますが、近年の乗客減で廃止や減便も進み、地元の人々の生活の足の主役は自動車となっています。雪は会津地方で大変多く、浜通りではほとんど降りません。会津地方では除雪体制は充実しているものの、大雪が降ると除雪が追いつかず通行止めになる場合もあります。浜通りの福島第二原発付近では未だに立ち入り出来ないエリアがあり、そのエリアの道路は通行が制限されています。渋滞は福島市・郡山市・いわき市・会津若松市といった都市の主要交差点で朝夕の通勤通学時に激しくなる傾向があります。

福島県は日本で3番目の広大な土地を持っています。西から浜通り・中通り・会津地方の3つの地域に分けられ、浜通りと中通りは阿武隈高地、中通りと会津地方は奥羽山脈で地形的に隔てられ、それぞれの地域ごとに気候も文化もそして県民性も大きく異なるという特徴を持っています。

【浜通り】太平洋に面しており気候は温暖で雪が降ることはほとんどありません。歴史的に関東東部の千葉や茨城との結びつきが強く、県民性は明るく開放的で細かいことはあまり気にしない性質であるといわれています。
【中通り】東西を山に挟まれていますが比較的平坦な地形で、古来より奥州の玄関口、また街道筋として重要な役割を担っていました。江戸との結びつきが強かったことから合理的で都会的な気質を持つひとが多いといわれています。
【会津地方】山間部の豪雪地帯の盆地です。この地域の人は、頑固で我慢強い性質を持っているとされ、会津藩の時代から武道や武術が伝統的に盛んです。お年寄りの中には戊辰戦争の敵であった薩長に悪い感情を持つ人が未だにいるといわれます。共通する県民性として、「郷土愛が強い」「情に厚い」「粘り強い」「おもてなしの心がある」ということもいわれます。

福島県の歴史の舞台として度々話題に上がるのは会津地方です。特に戊辰戦争で新政府軍と戦ったものの、圧倒的な劣勢で後がなくなりもはやこれまでと自決した若者たちの悲劇は今でも語り継がれています。

2011年の東日本大震災では津波の他、福島第二原子力発電所の事故により大きな被害を受けました。原発周辺には事故から10年以上経過しても未だに放射線量が高く帰還出来ない地域があります。しかし除染作業が進められており、放射線量が下がって再び人が住めるようになった地域も徐々に増えて来ています。完全な復興にはまだまだ時間がかかる可能性もありますが、その歩みは着実に進んでいます。