タクシードライバーの給料・年収・手取りについて
厚生労働省が行う調査「タクシー運転者賃金・労働時間の現況」によると、2022年の男性のタクシードライバーの平均年収は3,636,100円となっており、前年と比較すると831,000円増となりました。2022年に入り、”Withコロナ”の状況が続いていますが、多くの企業が業績を回復させています。個人のドライバーにおいても、以前のコロナ前と同等またはそれ以上の収入を得ることができるケースも増えています。タクシー会社も2022年から求人活動を強化し、以前は廃止されていた保障給や入社祝い金制度を復活させるなど、求人情報を見直し、未経験者の不安を解消し、働きやすい環境を整える努力を始めています。このような取り組みに伴い、タクシー会社を転職の候補として検討する人も増えています。
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タクシードライバーの平均的な手取りはどれくら?
2022年のデータによれば、日本全体でのタクシードライバーの平均収入は約352万円でした。この平均収入には性別による差が見られ、男性ドライバーの平均収入は約363万円、月々の手取り額は約23.2万円。女性ドライバーの年収は約320万円ほどで、月々の手取り額は約21万円となりました。
ただし、タクシー業界自体は性別による給与格差が少ない傾向にあります。女性ドライバーの多くは夜勤を選ばず、日中の乗務に従事することが多いため、夜間の勤務が多い場合の方が給与が高くなる傾向があります。そのため、日勤のみで働くドライバーの収入が比較的低いことは理解されています。
Withコロナの状況下でのタクシードライバーの月収は?
2022年に入り、”Withコロナ”の状況が続いていますが、タクシー業界ではドライバー一人当たりの月収も回復の兆しを見せています。中には月収60万円から70万円以上の高収入を得るドライバーも増えています。また、タクシー会社も業績回復に伴い、未経験者が安心して働けるように求人情報の改善に取り組んでいます。
仮にコロナ感染者増え、移動制限が強化されたとしても新たなタクシー需要が生まれる可能性も考えられます。なぜなら、他の公共交通機関では不特定多数の人々と同じ空間で移動することによる感染リスクが高まるとの懸念から、タクシーが選択肢として注目されています。
タクシーは個別の移動空間であり、コロナ感染対策として空気清浄機を備えた車両などが導入されているため、新たな需要を引き寄せています。さらに、政府の海外からの観光客受け入れ再開が進んでおり、観光客の増加もタクシー業界にとって好機となっています。現在、タクシー業界は求職者にとって有利な売り手市場と言える状況にあります。
月収に20万円以上の差が生まれるのは、営業エリアの違いによるもの
タクシー運転手の待遇は、歩合給の比率が大きいため、各個人の努力に大きく左右されますが、地域性も重要な要因の一つです。大都市圏、特に東京を中心としたエリアでは、タクシー運転手の収入が非常に高いため、これが転職希望者にとって魅力的な要素となっています。一方、地方地域では収入水準が都市圏よりも低い場合もあり、この格差が問題視されています。
参考までに、令和4年度のデータによれば、全国で最も高い平均年収は大阪で437万円であり、最も低いのは岩手県で215万円でした。この差は222万円にものぼります。
郊外地域におけるタクシードライバーの平均年収が低い理由
郊外のタクシードライバーの平均年収はなぜ低いのでしょうか?郊外地域の平均年収が低いのは、都市圏とは異なる要因が影響しています。まず、郊外地域は都市圏と比較して規模が小さいことが一因です。しかし、これだけが平均年収が低い理由ではありません。
郊外地域のタクシードライバーの中には、月収30万円以上を稼ぐ必要がないケースが50%以上存在しています。郊外のタクシードライバーの多くは、都心部で長年にわたり乗務してきたドライバーが定年退職後、年金を受給しながら第二のキャリアとして乗務を続けているケースが多いのです。2022年の時点で、東京都内ではタクシードライバーの平均年齢は51.8歳ですが、全国では58.3歳と高齢化が進んでおり、全体の半数近くが60歳以上であり、年金受給者も多いため、平均年収が300万円台になっています。年金受給者の一部は週に1回の乗務しか行っておらず、年収は100万円にも満たないケースもあります。それでも、300万円台という平均年収は、年収を押し上げている一部の層も存在することを示しています。このような背景により、郊外のタクシードライバーの平均年収が低いと言えます。
情報収集が大切
タクシードライバーとして給料を上げるには情報収集が大事です。どの時間に、どの場所に行けばお客様を乗せることができるのかという情報は売り上げに大きく影響する情報です。例えば、深夜の時間帯であればテレビ局や広告会社などが多いエリアで、残業終わりで帰宅する社員を乗せられる可能性が高くなります。繁華街でも終電を逃した人を乗せることができるでしょう。このような情報は、自分が経験して集めるほかに、他のドライバーと情報交換したり、先輩ドライバーにアドバイスをもらったりすることでも得られます。
歩合給を上げる
タクシードライバーの給与は、固定給と合わせて歩合給が加算されるのが一般的です。歩合給とは、個人の出来高や業績に応じて支給される報酬のことを指します。つまり、給与の額を増やすためには、1日の売り上げを増やして歩合給を多くすることがポイントになるのです。
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時間を効率よく使う
タクシードライバーが多く稼ぐためには、限られた勤務時間のなかで効率よく売り上げを上げる必要があります。タクシードライバーの労働時間は法律によって決められており、法律の定める時間を超えて長時間働くことはできません。
タクシードライバーの勤務形態は、日勤、夜勤、隔日勤務という3つがありますが、多くのタクシー会社が採用しているのが膈日勤務です。隔日勤務とは、勤務開始から夜中の12時をまたいで次の日の午前まで働くスタイルのことを言います。隔日勤務の勤務時間は目安として20時間程度で、仕事が終われば20時間は休みになります。
1回あたり働ける時間が21時間以内で、勤務終了後は20時間の休息を持つことが法律で決められているからです。そのため、タクシードライバーが上手く稼ごうとすると、勤務時間を効率よく使う工夫が必要です。
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お客様の乗せる回数と客単価を上げる
歩合給でもらえる額を上げる方法には、お客様を多く乗せることがあります。お客様を乗せる回数が多ければ多いほど、お客様から売上金を受け取る機会は多くなります。限られた勤務時間のなかでお客様をより多く乗せるためには、どの時間にどの場所にタクシー利用者が多く集まるのかを知っておく必要があります。
また、お客様を多く乗せるだけではなく、1回の乗車の客単価を上げることも大切です。一般に長距離を乗せれば運賃は高くなり、客単価は上がります。この場合も長距離を乗るお客様がどの地域に多いのかを知っておくことが大事です。
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働き方による収入の違い
タクシードライバーとして働くには、タクシー会社に所属する方法と個人でタクシー業務を行う方法があります。個人タクシーのドライバーとして働く場合、売り上げのすべてを自分の収入とすることができますが、まず開業するのにまとまった資金が必要になります。
また、車の整備はもとより、故障したときの対応もすべて自分で行う必要があります。そのため、けがをして一定期間運転ができなくなった場合、その期間の収入はまったくのゼロになってしまうリスクもあるのです。
一方、タクシー会社に所属してタクシードライバーを行う場合、売り上げの一部は会社のものとなりますが、開業資金は不要で、車の整備も会社を利用することができます。万が一けがをして運転できない期間ができても、会社によっては有給休暇の制度があるので、収入がゼロになることを避けることが可能です。
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